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白馬国際トレイルラン 2014 その2

前回のつづき

白馬国際トレイルランは、ファミリー&トライアル、ショート、ミドル、ロングとレベルに応じたコースを楽しめる。

僕が参加したのはロングの部。白馬村をぐるりと回るコース。

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51.4km、累積標高2481mというデータだけだと走りやすそうなコース。

前半に2つ、後半に1つのピーク。前半の2つをクリアできれば……といったところだろうか。

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しかし、村を囲む山々をこの目で見ると、この数字を意識し過ぎない方かいいかもしれないな、と気を引き締める。

トレイルランは登りオンリーの富士登山競走を除くと北丹沢12時間耐久以来。久しぶりだ、不安なのか少し緊張しているのがわかる。

スタートは午前7時。まだ霧がかかっている。

白馬といえばスキーの街、スタートには白馬出身のオリンピック出場選手が集結!

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そのなかでも一際歓声が大きかったのが女子モーグルの上村愛子さん(僕世代はドンピシャなのだ)。

彼女のカウントダウン、そしてソチ五輪ノルディック複合銀メダルの渡部暁斗選手のピストルでスタート!

嬉しいことに2人とハイタッチをすることができた。

これから50kmが待っているというのに、今振り返るとここがテンション的にクライマックスだったのではないかw

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気球もあがっていました。それにしてもいい天気。

スタートするとすぐに見えてくるのが大きなジャンプ台。

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大会の前日もジャンプの大会が行われていたんだとか

長野五輪で日の丸飛行隊が団体で金メダルとったあの舞台だ。

真横から見るジャンプ台、特にラージヒルはとても滑降してジャンプする台とは思えないスケール。

その脇を抜けてすぐさま最初のピークへ。スキー場を500メートルほど登る。

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霧につつまれていた街並、上からみるとこうなる。

上へ向かうほど傾斜は急になり、牛さんたちの放牧地帯であるピーク付近の坂はかなりキツい。

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振り返って下をみるととあまりの傾斜にのけぞってしまう。

そこからはスキー場を下ってエイドまで。下りなので飛ばせるのかなと思ったけど、かなり傾斜がキツいのでセーフティーに。

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またここは浮き石や地雷とコースガイドのときに呼ばれていた牛ふんが散在しているので要注意。

まぁ私はエイドの手前で石につまずいて開始5kmで転倒してしまった(地雷は回避できた)

A1のエイドからA2までは9km以上あるが、この間に私設のエイドが2カ所用意されていた。

私設エイドに見えなかった。

私設エイドに見えなかった。

手持ちの水分を補給せずに済んだのもこれら私設エイドのおかげだ。ありがたい。

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2つ目のピーク、岩岳へは前半は階段で登っていく。なんでも342段あるんだとか。

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ひたすら階段を342段続くのではなく、ところどころでトレイルを挟みながら登っていく。

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階段が終わるとこんな傾斜を進んでいきます。空が大きくなってきました。

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岩岳の頂上のエイドでは、なんとレッドブルが用意されている。

標高1290メートルで飲むレッドブル……うまい!

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ここがレッドブルのあるエイド。レッドブルはテント左に。

スポーツドリンクと麦茶、コーラ中心だけどエナジードリンクもおいしい。

ドリンクを飲み終わる頃になると、レッドブルを配布しているお姉さんたちとの記念撮影の列ができていた。

「これが飲みたくて走っているんだよ〜」という方も。

一つ目のピークの下りはスキー場であまりトレイルランっぽくなかったのだが、岩岳の下りは僕の好きなトレイルの下り。

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転びさえしなければスピードも乗って楽しさ倍増だ。

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A4。ここでだいたい半分ですね。

A4(24.9km)を通過すると、ロングの部は今年新たに追加された牧寄スキー場を抜けていく。

スキー場といっても、ここはスキー場の跡地でほとんど森。ところどころにリフトの跡が残っている廃墟っぽい雰囲気。

傾斜もそれほどキツくなく、走れる箇所が多い。走ることを強いられるコースだ。

このエリアからA5(31.8km)〜A6(35.6km)はロードも多く、走れる。

だけど天気がよかったので日陰もなく、なかなかしんどいエリアだった。

エイドの区間が極端に短いのにはワケがあるのだ。

A6を抜けると、いよいよ最後のピークへと続く、長い登りがやってくる。

「そろそろ登りがはじまるかな〜」とトレイルを走っていると、突然前の2人が連続して「痛っ」「刺された!」と立ち止まった。

蜂だという。彼らの少し後方で立ち止まると、黄色い物体が迫ってくるではないか。

一旦少し後ろに下がり、意を決して蜂ゾーンを全速力で通り抜ける。

どこまでが蜂ゾーンかわからなかったので、しばらく緊張しながら走り続けた。

あれが登りの走れない場所だったらと思うとぞっとする。

ゾーンを抜けたところでポイズンリムーバーを使って応急処置をしている人たちも見かけた。

出ないかなと思っていたのだが、終盤で登場するとは恐ろしい。

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そしてもうひとつ恐ろしいのが、この最後の登り。

標高もそれほど高くないから、正直岩岳が終わったところで「これ以上のきつい場所はない」と思っていた。

とんでもない。上にあげた高低差地図にごまかされてはいけない。

ここ登りは全力で我々を潰しにかかるのだ。

これまでは登りでも周りの流れに乗って進むことができたが、それもどうやらここまで。

何度か後ろの人たちに前を譲りながら、慎重に上を目指した。

この頂上に達すると、そこにはA7(40.6km)のエイドがあり、長い登りとの戦いが終わったことを意味するのだ。

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長い登りの終点。このあとも多少登りますが……。

さぁここからは下りのほうが多くなって、ゴールまでひたすら進むのみ!という道なのだが、ここで足が残っていないことに気づく。

下りはそこそこのペースで進むことができるが、フラットな林道を走るのがつらい。

気がつくと歩いている。完全にバテてしまった。あの登りで撃沈してしまったらしい。

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最後のエイドにようやく到着。足が動かない。

最後のエイドA8(47.5km)に着く頃には、元気ゼロ。

あとはゴールまでの4km、フラットなコースだ。この何でもないコースが殆ど走れない。

白馬中学校のグラウンドを抜けて、おだやかな川沿いの道を歩く。

中学校のグランドを走るオジさん。

中学校のグランドを走るオジさん。

何度も走ろうとするが、足が動かない。ここで走ったら最後走る力を使い果たしてしまう。

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穏やかな道。ゴールはもうすぐ。でも走れない……。

川を抜けると、あとはゴールだけだ。まだ足は動かない。

ところがここからは既に走り終わったランナーや街頭で応援している方々が増えている。

「もうすぐゴールだよ」「ナイスラン!」

そんな声をかけられるとゆっくりとだが、足が動くようになってきた。

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右に曲がればあとはゴールまで一直線。左にいくとビールみたい。

応援の声がどんどん増えていく。

どれだけの人とハイタッチをしてゴールへ向かったのだろう。

街頭応援に加えて走り終わった参加者たちがゴールするランナー達を待っている。

なんていい大会なんだ。

一人ひとりが白馬国際をいい大会にしようという想いをもっているのだな、というのをすごく感じる大会。

この大会の素晴らしさを一番実感できたのが、このゴールへの道だった。

8時間20分程度と褒められたタイムではないが、とても暖かいムードのなかでゴールすることができた。

ゴール後、すぐに温泉で汗を流し、帰りのバスまで時間があったので街頭に立って最後のランナーがゴールするのを見守った。

最終ランナーが制限時間に間に合って無事ゴールをしたのを見届けると、手前にいたスタッフ2人が握手をしていた。

こうして大会は終わっていくのだ。

 

さて……あとはバスで睡眠をとって新宿へ帰るだけだなというところで思わぬトラブル発生。

帰りの高速道路が事故で大渋滞。新宿の到着が3時間20分遅れの、翌日午前1時40分到着。

終電もなく、新宿西口で始発まで時間を潰すことに。

自宅についたのは、午前7時。

あのまま白馬に泊まればよかったのかもしれない。

 

色々あったけど、素晴らしい大会でした。

これはトレイルランの経験浅い人には胸を張ってオススメできます。楽しめること間違いなしです。