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パーゴワークスのファストパッキング用パック「RUSH 28 」

先のエントリーで赤岳に行ったことを書いたが、その時に活用したのがパーゴワークスの「RUSH 28」というファストパッキング用のザックだ。

正直ファストパッキングはやったことがなくて、今回は行き帰りの着替えや防寒具などを持ち運ぶ必要があった。トレランのザックでは足りない。基本は歩きだけど、下りは走りたいので揺れるのは嫌だ。そこでしかるべきサイズのものが必要となった。その結果、幾つかの候補の中からRUSHを選んだ。あくまでハイクとして使ってみただけなので、ファストパッキングとして検討している人にとっては参考にならないエントリーだ。

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大きくなっても変わらない「RUSHらしさ」

以前『パーゴワークスのトレランパック「RUSH7」』というエントリーを書いているように、RUSH7についてはレースやトレイランで使っている。RUSH7やその後発売されたRUSH14を使っている方にとっては、このモデルにも「RUSHらしさ」が継承されているのでサイズが大きくなっても安心できる、信頼できるのが一番大きいのではないだろうか。要するに上の写真にある胸の伸縮性の高い生地で作られたボトル収納やジェルなどを収納できるスペースのことである。これを背負って前だけ見たら「RUSH7」を背負っているようにも……見えなくはない……はずだ。

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こんな感じでペットボトル以外もニョキっと入る。

だからRUSHを使っている人は問題なし、スムーズに導入することができるでしょう!と完結にまとめてもいいのですが、せっかくなので少しだけ書いてみようと思う。

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一番上のポケットはメッシュに。パッと中身が把握できる便利さもある一方で、天気の悪い時は簡単に濡れてしまうので入れるものを選びそう。そこはお天道様と要相談。

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一番気になったのがこのザックの特徴でもあるトップスタビライザーとメインアクセスの関係。トップスタビライザーを引っ張って、体に寄せることによる安定感がこのザックの魅力だと思うのだけど、荷物を出し入れする際には一度スタイビライザーを緩めなくてはいけない。慣れてしまえばなんてことのないのだが、最初は戸惑ってしまった。

「走る」選択肢を持つ人の望みに応える一品

とはいえ、スタビライザーを使った時のフィット感、そして「センターコンプレッション」の組み合わせがこのザックの快適性を顕著なものとしているのも事実。これが、いいのだ。

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センターコンプレッションをMAXまでやってみるとここまで縮む

センターコンプレッションで余計な空間が縮まり、ザックの密度が増す。これとスタビライザーを組み合わせてみるとグッと荷物が背中側に乗ったような感覚になる。そう、トレランのザックを背負った時のような、あの位置感だ。

そうすると、走りたくなるのだ。特に私のようにファストパッキングではなく日帰りハイクであればなおさらだ。28リットルのザックを背負っているような気がしない。胸元はRUSH7と同じなのだ。あとは気持ち良くトレイルを駆けおりるだけなのだ。

ハイクをするだけだったら他のザックでもいいだろう。ただ、そこに「走る」という行為を選択しとして持つのであれば、損はしない一品であるように感じられた。これに泊まり関係のギアを積んでみるとまた違うのかもしれない。あくまでハイクの範囲でのインプレッションは以上だ。

OMMで使う人もいるのかな。終わったら感想をネットで見つけてみたい。

RUSH28については、スペシャルサイトに細かく機能が紹介されているのでそちらをどうぞ。

CCC / UTMB 2015 その3

ウルトラトレイル・デュ・モンブラン(Ultra-Trail du Mont-Blanc® / UTMB)の後半101kmを走るCCCというレースに参加してきました。これから数回にわたって、レースのことや現地シャモニーでのことなどを振り返りたいと思う。今回は3回目。
前回はこちらから

レース前日である。
昨日の観光気分とは少し違う雰囲気である。

街からすぐそばメルヘンなカフェへ

運動するべきなんだろうか。よく考えたら、7月のおんたけウルトラトレイル以来トレイルへ行く時間が取れなかった。
「せっかくだから散歩でもするか」
無理のない範囲で歩くことにした。

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シャモニーの街を少し抜けるとこのトレイルだ。

向かうことにしたのは「ラ・フローリア」という小屋までの道。
比較的やさしく、小屋がとても綺麗だという。

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トレイルへ向かうと、さっそく駆け上がっていくランナーが複数。
明日はUTMBかCCCなのだろうか。ああいうのを見ると焦らないこともないが、こちらは長ズボンに一眼レフをぶら下げている。はしるのは無理だ。ゆっくり歩くしかない。

シャモニーから300メートルほど上昇すると「ラ・フローリア」に到着する。
山を抜けると一面がお花に包まれた異空間にやってきたようだ。

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小屋の入り口。ファンタジー。

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テラスに腰掛け山々を望む。ファンタジー。

少し汗をかいたので、テラスに腰掛けペリエをもらう。
お客さんは僕のほかにおばあさんが一人いただけだった。
小屋のおじいさんは優しい日本語で話しかけてくれる。僕の腕についた選手登録のブレスレットを見て「ここはUTMBのコースだ」と教えてくれた。
この花の綺麗な小屋の前を走る、つまりシャモニーへ向かう最後の道が今日歩いた道ということか。シャモニーに戻るときはゴールへのイメージを刻みながらゆっくり歩いた。

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2日後、この朝の散歩が最終局面で大きな精神的余裕を与えることになるとは思ってもいないのだった。

街に戻ってからはお土産の買い物を中心にすごす。TDSのゴールが佳境を迎えていた。日本人の方もちらほらいらっしゃったので「ナイスラン」と声をかける。TDSは非常に難度が高いと聞く。すばらしいフィニッシュだ。
TDSが終わると、OCCという昨年からはじまったショートレース(50km程度か)のフィニッシュが続々と。こちらは今朝スタートのようだ。

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夕食前に訪れたサロンのそばにあったオーガニックレストランではスコット・ジュレクがトークショーを開いていた。思わぬレジェンドの遭遇、これがシャモニーか!などと興奮。

レース前は日本食で力をつける

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夕食は和食レストラン「さつき」で。
メニューも店員さんも日本語で少しホッとする。現地のチーズ中心の食事にも飽きてきたのでいいアクセントになった。

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メニューに「おにぎり」があったので、朝ごはんにするためテイクアウトすることにした。これで当日もごはんを食べることができる。日本と同じかたちでレースに臨むことができそうだ。

前夜、装備の最終チェック

夜寝る前、最後の一度装備の最終確認。
これが最後、忘れ物はないか。慎重にチェック。

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ザックはAnswer4のFOCUS Ultra。これに全部収納可能。ただし、上の写真にはないが渡欧直前にゴールで着替えることになった。その着替えが加わったためザックに全部おさまらなくなったので、急遽ウエストバックを追加することになった。通常であればAnswe4のザックにすべて収納できた。最初は600mlのボトルを2本容易していたのだが、気温が35度で2リットル用意しろと言われていたので750mlのボトルを2本現地購入。これでも足りないのだが……。

補給はすべてジェル、これでは個数が足りないのだが、まぁあとは流れで。

準備の仕上げはこれ。
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コースのタトゥーシール。関門時間ギリギリの展開が予想される僕にはこのシールにある関門時間がわかれば十分だ。

これで準備はおしまい。

当日はクールマイユールへのバスが早い。早めに部屋の電気を消した。

つづく。

CCC / UTMB 2015 その2

ウルトラトレイル・デュ・モンブラン(Ultra-Trail du Mont-Blanc® / UTMB)の後半101kmを走るCCCというレースに参加してきました。これから数回にわたって、レースのことや現地シャモニーでのことなどを振り返りたいと思う。今回は2回目。
前回はこちらから

世界中のレース、メーカーが出展する見所満載なブース

150826-01-12CCCの受付を済ませたあと、「サロン・ウルトラトレイル」というスポーツメーカーや世界中のトレイルレースが出展しているブースを見学。マラソン大会の「エキスポ」のようなものといえばわかりやすいか。走るよりもギアが好き、な私にはたまらない展示スペースだった。

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日本でもお馴染みのBuffは青いUTMBバージョン(3種)が販売。ブースではすでにオーソドックスな形のものは完売。選手は受付のときもらった袋のなかにbuffのスクラッチが入っており、割引で買えます。私は10%オフだった。

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こちらも日本では定番のシューズ、montrailの「BAJADA2」のUTMBバージョン。montrailのシューズを使っていないのですが、記念に買ってしまった。シュータンとインソールがUTMBのマークに。記念すぎてもったいなくて履きづらい。。。

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先日日本でも販売がはじまったWAA。はじめてみたけど収納の豊富すぎるウェアと軽量なザックを組み合わせることで、超長距離でも対応できる!みたいなのが特徴なのかな。ザック単品だとキツそうなので。

150827-01そして日本からはMIZUNO。えっ、ミズノってトレイルランニング扱っているんだっけ?という思いがないわけではない。それにしても……なんていうか、海外でもミズノはミズノなんだなっていう複雑な思いが込み上がってくる。
ちなみにアシックスはシャモニーに路面店がある。UTMBウィナーのグザビエ選手をサポートしているようにこちらのトレイルシーンにも食い込んでいる様子。

そのほかレースの出展ブースも幾つか見学。日本だとウルトラトレイルに出場するのは抽選もあったりして限られているけど、少し移動すれば、国境を越えればたくさんあるんだなぁと。

ちなみにブースに出展していないメーカーの路面店では、トレイルランナー割引を実施しているショップが多いので、買い物のときには選手登録のときにつけた腕輪が見えるようにしておくといい。

ブースの隣にはビブラム社の巨大なトラックが停車しており、そこではあらゆるシューズのソールをビブラムソールに張り替えてくれるサービスを実施していた。僕がいったときはすでに受付が終わっていたが、ソールの磨り減った古いトレイルシューズなどを職人が直している様子が見学できた。

TDSトップ選手のゴール

カフェで夕食(ピザ)を食べていると通りに人が集まってきた。どうやらTDSのトップ選手がやってくるという。少し待つとやってきた!

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渾身のガッツポーズだ!歓喜に溢れるシャモニーの街だ

すっかり観光気分でシャモニーやモンブランを満喫してきたが、「ああそうだ、走りに来たんだった」と思い出した。少しだけ意識にスイッチが入った。しかし、スイッチが入ったといっても何をするわけではない。ビールを飲んでゆっくり眠るだけでなのである。

レースまであと2日あるのだ。

つづく

Answer4 “FOCUS Ultra”

3月の大江戸ナイトランで使ってみたAnswer4の”FOCUS Ultra”。

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ボトルは某社のものを適当に入れてみました

先日陣場山を走ったときにようやくトレイルランでも使うことができたので、短い距離しかトレイルでは走っていないけど、感想を簡単に書いてみる。
トレイルでの使用距離は短いが、大江戸ナイトランでは112kmを共にしている、走っているという点では共通する部分が多いはずだ。あくまで私のようなyuruiランナー目線からの感想であることを加味して、参考にしていただければ幸いである。

いちばん気に入ってるのは「揺れにくい」じゃない

Answer4のザックは揺れにくいことがアピールポイントになっているようで、真っ先に尋ねられるのが「揺れにくいか否か」ということだった。
確かにそう聞かれると「揺れないですね」と答えてしまうのだが、久しぶりにトレイルに入ると以外とボトルホルダー周りが上下に揺れるのが気になって「こんなんだったっけ?」と戸惑ってしまった。単に胸のベルトを調整が甘かったのかもしれない。気付かずに調整をしていたのだろう、5キロ走ったくらいから、まったく気にならなくなった。
そして気がついた。「気にならない」感覚。
これこそが一番の魅力なのではないだろうか。

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陣馬山にて……ざ、雑すぎるだろ……。

胸も背中も、何かを身につけている、背負っているという感覚が薄い。腕を振っていてもそうだ。何かが動いたり、肩周りに違和感があるということがない。
当然荷物の重みはあるんだけど、物理的な煩わしさを覚えることなく、目の前の走ることに集中できる。走ることにおいてノイズを取り除き、集中力を引き出す……これが一番の魅力で、「揺れにくい」というのはそれを引き出すための要素の一つなのではないか。

この独特な逆三角形のシェイプもそうだ。

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ただ小さいから邪魔にならないというのではない。背中にありながら意識がそこにいかないように感じられる。表面の素材に伸縮性がない(=揺れない)というのも、それが狙いというよりは上で述べたことを実現するための手段なのではないか、なんてことを考えた。

収納には工夫が必要か

形が独特なので、収納には工夫が必要な場合も。たくさん物をメインの荷室にしまいたい場合は、特に逆三角形の尖っている下の部分に何を納めるか、などとあれこれ考えながらやってみるといいかもしれない。時には割り切ることも必要か。この空間は伸縮しないので取り扱いには注意が必要だ。

その分サイドポケットはビヨンビヨンに伸びるので「思っていた以上に入るな!」というのが実感できるはず。オプションの背面ポケットにジェルを入れていたら、素材の関係かメッシュが痛んでしまった。ジェルのパッケージの角との相性が悪いようだ。ジェルはサイドか胸のポケットにしまって、背面には「柔らかいモノ」を入れておいたほうがいい。

小さい、そして軽い

小さくて軽い、現物を見るとびっくりしてしまうほどだ。これも上で述べた「走ることに集中する」ための工夫なのだろう。一般のスポーツメーカーだとここまで割り切った軽量なものが果たして出せるのかな。もう少し生地に厚みを持たせそうな気がする。こういった設計もガレージメーカーならではの思い切りなのかもしれない。

かっこいいが正義

果たしてこれが私のようなヌルヌルなランナーにふさわしいギアかどうかは相当クエスチョンなのだが、大事なことは一つ。「かっこいいは正義」なのだ。かっこいいと思ったから使ってみた、それでいいと思うのです。どういうシチュエーションで使うかさえをわきまえれば。
FOCUS Ultraは、サイズの他に背面生地やファスナーの色を選択することができる。白は人気がありそうなので、あえて自分の好きな色であるブルーを選んだ。(ちなみに今はレッドが気になっている)
こういう自分で「選ぶ」「決める」というプロセスはモノへの愛着が湧く大切な要素だ。お値段も張るだけにここは存分に楽しむべし。

そんなわけで、ゆる〜いランナー目線で感想をいくつか挙げてみた。なかなかトレイルレースに出る機会がないので、使いたいが使う機会がない、もどかしい日々を過ごしている。6月のスパトレイルでは使う予定です。

月間の注文数が限られているので「気になっているんだけど、どうかなぁ〜」と悩んでいらっしゃる方の判断材料として少しでもお役に立てたら幸いです。