ウルトラトレイル・デュ・モンブラン(Ultra-Trail du Mont-Blanc® / UTMB)の後半101kmを走るCCCというレースに参加してきました。これから数回にわたって、レースのことや現地シャモニーでのことなどを振り返りたいと思う。今回は3回目。
前回はこちらから
レース前日である。
昨日の観光気分とは少し違う雰囲気である。
街からすぐそばメルヘンなカフェへ
運動するべきなんだろうか。よく考えたら、7月のおんたけウルトラトレイル以来トレイルへ行く時間が取れなかった。
「せっかくだから散歩でもするか」
無理のない範囲で歩くことにした。
向かうことにしたのは「ラ・フローリア」という小屋までの道。
比較的やさしく、小屋がとても綺麗だという。
トレイルへ向かうと、さっそく駆け上がっていくランナーが複数。
明日はUTMBかCCCなのだろうか。ああいうのを見ると焦らないこともないが、こちらは長ズボンに一眼レフをぶら下げている。はしるのは無理だ。ゆっくり歩くしかない。
シャモニーから300メートルほど上昇すると「ラ・フローリア」に到着する。
山を抜けると一面がお花に包まれた異空間にやってきたようだ。
少し汗をかいたので、テラスに腰掛けペリエをもらう。
お客さんは僕のほかにおばあさんが一人いただけだった。
小屋のおじいさんは優しい日本語で話しかけてくれる。僕の腕についた選手登録のブレスレットを見て「ここはUTMBのコースだ」と教えてくれた。
この花の綺麗な小屋の前を走る、つまりシャモニーへ向かう最後の道が今日歩いた道ということか。シャモニーに戻るときはゴールへのイメージを刻みながらゆっくり歩いた。
2日後、この朝の散歩が最終局面で大きな精神的余裕を与えることになるとは思ってもいないのだった。
街に戻ってからはお土産の買い物を中心にすごす。TDSのゴールが佳境を迎えていた。日本人の方もちらほらいらっしゃったので「ナイスラン」と声をかける。TDSは非常に難度が高いと聞く。すばらしいフィニッシュだ。
TDSが終わると、OCCという昨年からはじまったショートレース(50km程度か)のフィニッシュが続々と。こちらは今朝スタートのようだ。
夕食前に訪れたサロンのそばにあったオーガニックレストランではスコット・ジュレクがトークショーを開いていた。思わぬレジェンドの遭遇、これがシャモニーか!などと興奮。
レース前は日本食で力をつける
夕食は和食レストラン「さつき」で。
メニューも店員さんも日本語で少しホッとする。現地のチーズ中心の食事にも飽きてきたのでいいアクセントになった。
メニューに「おにぎり」があったので、朝ごはんにするためテイクアウトすることにした。これで当日もごはんを食べることができる。日本と同じかたちでレースに臨むことができそうだ。
前夜、装備の最終チェック
夜寝る前、最後の一度装備の最終確認。
これが最後、忘れ物はないか。慎重にチェック。
ザックはAnswer4のFOCUS Ultra。これに全部収納可能。ただし、上の写真にはないが渡欧直前にゴールで着替えることになった。その着替えが加わったためザックに全部おさまらなくなったので、急遽ウエストバックを追加することになった。通常であればAnswe4のザックにすべて収納できた。最初は600mlのボトルを2本容易していたのだが、気温が35度で2リットル用意しろと言われていたので750mlのボトルを2本現地購入。これでも足りないのだが……。
補給はすべてジェル、これでは個数が足りないのだが、まぁあとは流れで。
コースのタトゥーシール。関門時間ギリギリの展開が予想される僕にはこのシールにある関門時間がわかれば十分だ。
これで準備はおしまい。
当日はクールマイユールへのバスが早い。早めに部屋の電気を消した。